赤紙来たる

赤紙が来た。アスペルガ−からの結婚披露宴招待状という名の召集礼状だ。朝から部署全員に手渡しで配っていた。ニタニタしながら配っていた。
「ヤベーどうするよ!!」
「おまえ行かないよな?な!」
「マジかよ!ふざけんなよ!」
かなりゲスくてネガティブな言葉が朝から飛び回った。悪口大会が始まり盛り上がった。


あいつは勘違いしている。あいつはマジでおかしい。あいつはみんなが出席してくれると思っている。

出席する人今の所・・・・・・・・・・・・無し!

これがあいつに突き付けられた現実。可哀相な奴だな。


あいつの悪い所は仕事をしないくせに給料を貰う。仕事遅い。忘れる。嘘をつきすぎ。人の言うことは聞かない。空気読まない。サボり癖がある。

あいつの良い所は穏やかな性格。

可哀相だけど俺も行かないだろうな。
部署というより会社全体の嫌われ者。その彼の結婚披露宴招待状。山梨県甲斐市でやるという。送迎バス出すんだと。出席するほどの関係ではないし、二次会もないという。友人がいないから無理矢理呼ぼうというのだろう。

なんだかんだで400万円かかるという。この不景気に狂っている。実は本人もこんなに金かけてやるのはおかしいとわかっている。
嫁と親がやりたいと言う。世間ズレした馬鹿な一族だ。あいつも大変だ。

同情して何人か行く人出るかもな。でも、甘やかさなくていいと思うんだよな。勘違いするから。

結婚披露宴なんてやるもんじゃありません。こんなボロボロの祝い事は悲惨です。
俺が間違って結婚することがあっても嫁と親に結婚式やらないように説得しよう。

こんな人間関係悪くなるようなことやらないで軽いパーティーでいいんだよ!